皆さまこんにちは!hanamaruといいます。
福島県県南地方の神社やお寺には魅力的な狛犬が奉納されております。
厳しさや優しさを感じる表情豊かな狛犬たち。
歴史や石工たちの思いを馳せながら、夫婦で狛犬めぐりを楽しんでいます。
今回は中島村の川田神社(川原田天満宮)をご紹介します。
hanamaru
川田神社には初めて小松寅吉(布孝)が名前を刻んだ狛犬像があります。
迫力ある飛翔獅子スタイルの狛犬を見てみましょう!
川田神社(川原田天満宮)~福島県西白河郡中島村川原田上町63~
川田神社の狛犬~1892年
県道44号線沿いの川原田ふれあいセンターと同じ敷地内に川田神社はありました。 センター前に駐車できるスペースがありますのでゆっくり参拝できます。
扁額には天満宮としるされておりますので学問の神様ですね。
参道の入り口には小松寅吉自身が奉納されたとされる狛犬がおりました。
狛犬を芸術まで高めた石工『小松寅吉』
寅吉は、石川町の農家の長男として生まれましたが、幼いころに隣町の浅川町福貴作で石工をしていた高遠石工出身の小松利平の工房へ弟子入りしました。
徹底的に高遠石工の技術を仕込まれた寅吉はめきめきと腕を上げ、利平に認められると21歳の時に長男彦蔵の養子として小松家に入り利平の父親の「布孝」の名前を継いだのでした。
徹底的に高遠石工の技術を仕込まれた寅吉はめきめきと腕を上げ、利平に認められると21歳の時に長男彦蔵の養子として小松家に入り利平の父親の「布孝」の名前を継いだのでした。
利平は、脱藩者を取り締まる石切見付に見つからないように作品を作っても名前を刻むことはありませんでした。寅吉も、師匠が生きている間は名前を刻むことは無かったそうです。
小松寅吉の襲名披露作品は新スタイルの狛犬
1892年、寅吉の師匠である小松利平が亡くなり三回忌が明けると、48歳になった寅吉は自ら中島村の川田神社に圧倒的な迫力と新しいスタイルの狛犬を奉納しました。
雲に乗り空を飛んでいるかのようで、今にも飛び出してきそうな躍動感あふれる狛犬は『飛翔獅子』(ひしょうじし)と呼ばれています。
中島村の村指定文化財として保護・管理されております。
阿形の狛犬には「浅川町 福貴作」と、吽形の狛犬には「石工 小松布孝作之」と名前が刻まれています。
我こそは浅川町 福貴作の 石工 小松家を継いだ小松布孝である
と、襲名披露した記念すべき狛犬です。
参考文献:たくきよしみつ著 日本狛犬図鑑05 小松利平 小松寅吉 小林和平
こまちゃん
大迫力の小松寅吉の飛翔獅子をナマで見てみて!
大きさにも技術のすばらしさにも感銘を受けることでしょう。
神社拝殿
寅吉の三大飛翔獅子
寅吉(布孝)の名前が刻まれた飛翔獅子は確認されているもので三体あります。どの飛翔獅子も迫力があり壮大で芸術性が高い狛犬です。
飛翔獅子スタイルは、近隣の石工たちにも大きな影響を与えたとされます。
①川田神社(川原田天満宮)…中島村
②熊野神社…鮫川村
③村社鹿島神社…白河市東下野出島
飛翔獅子スタイルは、近隣の石工たちにも大きな影響を与えたとされます。
①川田神社(川原田天満宮)…中島村
②熊野神社…鮫川村
③村社鹿島神社…白河市東下野出島
【福島県】空飛ぶ狛犬「飛翔獅子」~村社鹿島神社~
「飛翔獅子」~村社鹿島神社~白河市東下野出島 村社鹿島神には小松寅吉が彫った狛犬が奉納されています。雲の上に載って後ろ脚を宙に浮かせて飛んでいるかのような狛犬は全国的にも珍しく、『飛翔獅子』と呼ばれています。
狛犬の台座のそばに「狛犬巡りマップ」と書かれたケースがありました。中には、福島県県南地方狛犬ネットワークがまとめた狛犬や石像物の地図が入っていました。
「福島県の狛犬めぐり~狛犬めぐりガイドブック~」のブログの中でも紹介しておりますので興味のある方はご覧ください。
来訪日:2021.5.23曇り、2021.10.2快晴
アクセス
川原田ふれあいセンター前に駐車することができます。
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