みなさまこんにちは!hanamaruといいます。
福島県南部の神社やお寺には魅力的な狛犬がおります。
厳しさや優しさを感じる表情豊かな狛犬たち。
歴史や石工たちの思いを馳せながら、夫婦で狛犬めぐりを楽しんでいます。
近津神社~白河市東上野出島~
なかなか見つけられない近津神社の参道口
白河市東下野出島の村社鹿島神社を参拝し小松寅吉の代表作である『飛翔獅子』を拝見しました。
壮大な飛翔獅子に魅了されながら、『狛犬めぐりマップ』から近くにも素敵な狛犬さんがいらっしゃる神社、近津神社があることを知りました。
グーグルマップで検索し向かうも、なかなか近津神社の入口が見当たりません。 何度も何度もあたりを車でまわって、周辺を歩いても入り口が見当たりません。
何度も通り過ぎて、やっと👀のことで県道75号線塙泉崎線沿いの民家と民家の間に社号標を見つけました!!!!
赤いホース格納庫が近くにありますのでそちらを目指して行くと見つけやすいです。
参道をどんどん森の方へ進んで行きます。
神秘的なひっそりとした杉木立の中に、階段と狛犬だけが見えてきました。
倒壊した狛犬
近津神社の狛犬は昭和12年9月19日、小林和平(当時55歳)によって作られました。
雲の上に乗って後ろ脚を蹴り上げた飛翔獅子は、しなやかな体つきでたてがみや尾は風になびいてるようです。また、足元の大輪の花が華やかです。
当時は、今のように機械も無く、一つの石をノミだけで彫る技術はとても素晴らしいですね。
デザインも豪華で繊細です。重量バランスも絶妙です。
とても、保管状態がいいように思われますが、実は平成23年の東日本大震災でこちらの阿形の狛犬や燈籠、鳥居などが倒壊してしまったそうです。
ちょうど、落ちた場所が土の上で比較的粉々にはならなかったようです。
平成23年の地震での倒壊から2年半かけて現代の石工 野崎 春巳さん、英治さんによって、とてもきれいに修復されました。
後世に残すことは大事なことであり、役員の方々の苦労も大変なものだったのではないかと想像されます。
親子獅子
吽形の狛犬には母獅子の下でじゃれあう2頭の子獅子と、顔の近くには少し大きい子獅子がおります。
石川町の石和都都古和気神社の親子獅子に似た、小林和平の亡き子どもたち思って作った狛犬を彷彿とさせる子獅子たちです。
石川町の石和都都古和気神社にも同じようなデザインの親子獅子狛犬がいるよ。
作者の小林和平さんは子どもを三人授かったんだけど赤ちゃんの頃に男の子二人、女学生の娘を一人亡くしているんだ。
深い悲しみから立ち直り作ったのが、石和都都古和気神社の狛犬なんだ。
叶わなかった親子の仲睦まじい様子が思い浮かぶね。
社殿
近津神社の社殿は当時としては立派な造りであると思います。
しかし、長い年月により屋根には草が生え、戸板が欠け所々朽ちかけています。
狛犬さんは修復されましたが、なかなか、神社の修復までには手が回らないのでしょう。
まとめ
近津神社は無人の神社で、社殿は朽ちかけ、鳥居や燈籠は地震で倒壊してしまいましたが、境内は管理されており
参道や階段、狛犬はきれいになっていました。
外の音は聞こえないほど静かで神秘的な森の中で小林和平作の狛犬に出会い、心が安らぎました。
アクセス
県道75号塙泉崎線沿いのこの地点に近津神社の社号標が立っています。
入口の経緯度はこちらです。→ 37°06’35.1″N 140°22’07.5″E
ホース格納庫の近くです。
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