みなさまこんにちは!hanamaruといいます。
福島県南部の神社やお寺には魅力的な狛犬がおります。
厳しさや優しさを感じる表情豊かな狛犬たち。
歴史や石工たちの思いを馳せながら、夫婦で狛犬めぐりを楽しんでいます。
根宿八幡神社~西白河郡矢吹町根宿199-8
第1鳥居の石燈籠
根宿八幡神社は住宅街の一角に第1鳥居がございました。
ゆっくり通らないと見逃してしましそうです。
八幡神社と観音堂跡は矢吹町の文化財に指定されております。
度重なる地震で鳥居や燈籠などの石造物は崩れ修復した跡がありますが今も傾いておりますので、更なる行政の修復が待たれます。
鳥居前の燈篭は小林和平の銘が刻まれておりました。
民家の間の道を山に向かって行くと第2鳥居が見えてきました。
ここからは、森の奥へと入っていきます。
森の中は大きな杉が立ち並び鳥や虫の声だけがする静かで癒される空間でした。
しばらく行くと第3の鳥居がございました。
社殿に続く急な石段をのぼります。
石段をのぼると、神社の社殿前に狛犬が奉納されておりました。
アクロバティックな飛翔獅子
阿形の狛犬はアクロバティックな姿をした飛翔獅子です。
明治41年旧8月、銘は刻まれておりませんが小林和平が27歳の時に作ったと推定されている狛犬です。
福貴作工房の小松寅吉作の村社鹿島神社の飛翔獅子に似て、後ろ脚は高く飛び跳ねています。
寅吉の雲や花等の造形を使ったバランスの取り方とは違い、後ろ脚は宙に浮いていおり見事なバランスです。
ところが、後ろ脚は途中から欠けてしまったようで地面に破片が落ちていました。
素晴らしい石像物が欠けたままの状態になっていることが残念でなりません。
小林和平が作ったと推定される吽形の狛犬は、地震の被害を受けたためか手足が欠けて台座も低くなっており、隣には和平の孫の登が作った狛犬が奉納されておりました。
こちらの吽形の狛犬もアクロバティックな飛翔獅子だったのでしょうか?
巻き毛が魅力的な親子獅子
元々あった吽形の狛犬が壊れてしまったことから、昭和38年12月に小林和平の孫の登さんが吽形の狛犬を作成し奉納しました。
『ベルサイユのばら』に出てくるマリーアントワネット王妃のような巻き毛が素敵な上品な狛犬です。
毛並みも生クリームを絞ったようなデザインで元からあった狛犬に顔こそは別人ですが体の雰囲気は似ています。
小林和平は当時82歳ですが、ご縁のある根宿八幡神社に奉納する狛犬を孫の指導にあたりながら仕上げたのでしょうか。
登さんの狛犬も個性的で細部にまで気を配った優しさが伝わる見事な親子獅子です。
長い年月を経て苔むした狛犬さんがかっこいいね!
根宿八幡神社 社殿
根宿八幡神社の社殿には龍の彫刻が施された立派な造りの社殿でした。
まとめ
根宿八幡神社には森の中にひっそりと佇む飛翔獅子や個性的な狛犬が奉納されておりました。
鳥の声が響き、風が爽やかな参道。
日常の喧騒から離れて、身も心も癒されました。
しかし、このような文化的遺産が放置されてしまっているのは誠に残念です…😢
アクセス
近くには駐車場が無いので車の方は注意!
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